平成27年10月26日 訪問診療の見学を終えて
今回貴重なお時間をいただき半日訪問診療に同行させていただきありがとうございました。 親切にいろいろ配慮や説明をいただき大変有意義な時間を過ごすことができました。 まず倉敷と岡山で情報共有から始まりましたが私たちの病院のようなピリピリした感じはなく時折笑いもあるような雰囲気に驚きました。つばさクリニックさんの和やかで温かい雰囲気とモチベーションの高さを感じ私にとって居心地のいい場所でした。 訪問前に、患者さんのお宅に「お伺いしている」という姿勢で、とアドバイスを受けました。確かに利用者さんの家に入って診療するというのは利用者さんのプライベートスペースに入るということであり確かに距離感と節度と礼儀が必要だと思いました。…と緊張し始まりましたが訪問する住環境には個性や違いもあり診察にもいろいろ配慮する点があるのだなと学ぶ事ができました。 朝ごはんを食べていたり食器が置きっぱなしだったりラッキョウ漬けの瓶が横に置いてあったり写真や似顔絵が飾ってあったり生活感を感じられる場での診療が始まりました。患者様の横に座り目線を合わせ、何気ない話やテレビの内容を話しながらゆっくりと笑顔で話しながら診療をする医師。さりげなく布団を直し体に触れながらバイタルサインをはかる看護師。必要な物品を準備よく出し静かに座って見守ってくれるドライバーさん。利用者さんの普段の様子など話をしてくれるご家族や施設スタッフ・訪問看護師たち。 そこに処置はなくてもこれが医療の根本的な姿なのかもしれないと思いました。 診療記録もわかりやすい言葉で書かれており家族も理解しやすいだろうなと思いました。 病棟では先生が足早に説明し帰っていき患者様は看護師に先生に聞いてほしいなど気兼ねしている姿をよく目にしますが訪問診療する姿を見ていると利用者様も相談しやすいだろうなと感じました。 施設でのカンファレンスにも参加させて頂きましたが一人の利用者様のために色々な業種が手を取り合って関わっている事を知りました。在宅でも大丈夫なんだ、と感じる事ができました。 私にとって在宅とはとてもハードルが高く医師と相談する場合転院をおすすめすることが多かったのですがこれからは訪問診療もあるし大丈夫だよ、と言ってあげられるような気がしています。 私は病棟で看護師を10年以上してきました。看護師になったばかりのころ私は身近な人の力になれるような看護師になりたい、困っている人の助けになりたい、つらい入院生活を少しでも笑顔にできるような援助をしたいと考えていました。今の自分はなりたかった自分なのか問いかけていました。今答えが見つかったような気がしています。ありがとうございました。 |